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Snow White
#聖なる夜
深々と雪が舞い降りてくる中、公園のベンチに寄り添うように座っている二つの影。 離さないという言葉どおり、しっかりと腕に密着してる亜矢が聡に話しかけた。 「ねぇ、水沢君」 「うん?」 「一つだけ、気になった事があるの」 「気になったこと?」 「うん。さっきの電話の前にも掛けたでしょ? 用事で遅くなるって。その用事って……」 「あ〜、その事か。すっかり忘れてた……。亜矢に告白する事で頭いっぱいだったからなぁ。……ぃしょっと。 実は、これを買いに行ってたんだよ」 聡はジャケットの内側から綺麗に包装された小さな包みを取り出した。 手のひらにのる位の大きさ。これは一体なんだろう。 「これは……?」 「それは俺の口からは言えないさ。お楽しみって事だしね。開けてごらん」 「うん…」 するりとリボンを解いて、丁寧に包み紙を剥がしていくと、小さな小箱が。 どうやら目的のものはその中にあるらしい。 「なんだろう…」 「さぁて、なんでしょう?」 「…………あっこ、これって――」 箱の中から出てきたのは小さな金色のイルカが付いたネックレス。 それが外の光を浴びてキラキラと輝いていた。 「なかなか良いのが売ってなくてさぁ。捜し求めるうちにいつしか隣町へ……ってワケ」 「水沢君…!」 「お気に召してもらえた?」 「うん……うん!」 「じゃあ早速、付けて見せてよ」 「うん……あ、あのね」 「ん、どうした?」 「……水沢君に、付けて欲しいなって…」 「えっ…お、俺に? いや、それは構わないけど……」 「お、お願い…」 亜矢からネックレスを受け取って、フックを外すと、両端を持って亜矢の首元へ。 当然の事だが、こうする時はお互いの距離が近づく。 だから亜矢と聡もそうなる訳で…… 「……よし、これでオッケー」 「――ありがとう、聡君」 「えっ? い、いま名前でよ……」 聡が言葉を言い切る前に、口を塞がれてしまった。 すぐにそれが何なのか分かった聡は、心の中でまっいいか…と呟いて、両手を亜矢の背中へと回した。 キスをしてる二人の首下で光る亜矢への贈り物のネックレス。 それは、二人をよりしっかりと繋ぎとめる物になった――。 「ごめんね、聡君にはプレゼントもらったのに私は何も用意してなくて…今日、イブだったのにね」 「え、プレゼントなら亜矢から貰ったよ。それも二つだ」 「ふたつ…?」 「あぁ。一つは恋人としての亜矢で、もう一つは……亜矢の唇。なんてねっ」 「さ、さとしくん……」 〜.... お わ り ....〜 Back...→ |